目標は立てたものの、何を基準にすればいいか迷っていませんか。この記事では、1年目から7年目までの年目別の目標例と、数値で測れる目標の立て方をわかりやすくご紹介します。
自分の年目の具体例からすぐ確認したい方は、以下から確認できます。
エンジニアの目標設定で得られるメリット

エンジニアの目標設定は、年目ごとに目指す状態を数値と期限で描くことで、初めて日々の行動につながります。年目に合った具体的な目標を持てれば、迷わず次の一歩を踏み出せます。目標がはっきりすれば、学ぶべきことと目指すキャリアの両方が見えてきます。
目標を立てる前に、そもそもITエンジニアになるにはどんな進み方があるのか、自分がエンジニアに向いているのかから整理したい方も少なくありません。適性の見極め方は、以下の記事で詳しく解説しています。
必要なスキルの取捨選択ができる
目標が決まると、今の自分に足りないスキルがはっきりして、学ぶべきことを迷わず選べます。
たとえばWebアプリ開発の案件を取りたいなら、フロントエンド技術とサーバーサイド技術、データベース操作あたりに学習を集中できます。逆に、当面は使わない領域を後回しにできるので、遠回りが減ります。
評価されやすいキャリアを描ける
目標から逆算すると、どんな経験を積めば評価につながるかが見えてきます。
会社員なら昇進や担当したい工程、フリーランスなら受けたい案件の種類が目標になります。ゴールから今やることを決める順番にすると、日々の仕事が次のキャリアに積み上がっていきます。
エンジニアの目標設定のポイント|定量目標の立て方

定量目標とは、数値と期限で達成度を測れる目標のことです。次の3ステップで作ると、ぶれずに立てられます。
- 数値化する: 「できるようになる」を数や量で表す
- 期限とマイルストーンを決める: いつまでに、どの順で達成するかを分ける
- 現実的な水準に調整する: 少しだけ背伸びする程度に抑える
数値で測れる定量目標にする
「スキルを上げる」のような定性的な目標は達成できたか判定できませんが、数値にすれば達成できたかを自分で判定できます。
たとえば「3か月でSQLを使って売上集計のクエリを1人で書けるようにする」のように、数と期限を入れます。あいまいな目標を、後から振り返れる形に置き換えるのがコツです。
期限とマイルストーンを決める
期限がないと、いつ達成すればいいのか分からず、だらだらと時間が過ぎてしまいます。1年・半年・1か月と期限を分け、その途中に中間目標(マイルストーン)を置きましょう。目標設定では、何を・いつまでに・なぜ達成するかを押さえるとよいと言われます(出典: 目標設定の三原則(GLOBIS経営大学院))。
高すぎない現実的な水準にする
高すぎる目標は、届かなかったときに自信を失う原因になります。少し頑張れば届く水準にして、達成の成功体験を積み重ねるほうが長続きします。
立てた目標が使えるものか、次のチェックリストで確認してみましょう。
- 数値になっているか: 数や量で達成度を測れる
- 期限があるか: いつまでに達成するかが決まっている
- 高すぎないか: 少しの背伸びで届く範囲に収まっている
エンジニアの目標設定|年目別の具体例

年目別の目標設定は、下の早見表のとおり、会社員とフリーランスでゴールの描き方が変わります。年目が上がるほど、目標は実装から設計や案件の選び方へと移ります。まずは全体像をつかんでから、自分の年目を確認してみてください。
| 年目 | 会社員エンジニアの目標例 | フリーランスエンジニアの目標例 |
|---|---|---|
| 新人(1年目) | 基本情報技術者試験の合格、担当業務の言語を1人で扱える | 月20万円の収入を安定させる、小規模案件を受注する |
| 3年目 | 応用情報技術者試験の合格、上流工程への部分参加 | 対応範囲を広げて単価を上げる、継続案件を2〜3件持つ |
| 5年目 | チームのサブリーダー、設計からリリースまで主導 | 上流から入れる案件を取る、専門領域に絞る |
| 7年目以降 | 専門分野の深化かマネジメントへ方向を定める | 案件を選べる状態を作る、単価一定以上だけ受ける |
新人(1年目)の目標設定の具体例
新人(1年目)は、まず日常業務を問題なくこなせる土台づくりが目標になります。駆け出しの時期は目標を立てても何から手をつければいいか分からず止まってしまいがちで、無料カウンセリングに来ていただく方の中でもよく聞く悩みです。あれもこれもと詰め込まず、会社の業務や案件に直結する内容に絞るのがおすすめです。
- 会社員エンジニアなら: 基本情報技術者試験の合格、担当業務のプログラミング言語を1人で扱える、簡単な機能を自分で実装できる
- フリーランスエンジニアなら: 月20万円ほどの収入を安定させる、月に数件の小規模案件を受注する、得意にする領域を1つ決める
3年目の目標設定の具体例
3年目は、対応できる技術の幅を広げて、任される仕事のレベルを一段上げる時期です。基礎が固まり、新しいことに挑戦しやすいタイミングでもあります。
- 会社員エンジニアなら: 応用情報技術者試験の合格、新しい言語やフレームワークの習得、要件定義など上流工程への部分参加
- フリーランスエンジニアなら: 対応できる技術範囲を広げて単価を上げる、継続案件を2〜3件持つ、挑戦したことのない案件を受けてみる
フリーランスとして独立する準備は、以下の記事で紹介しています。
5年目の目標設定の具体例
5年目は、チームを引っ張る役割や、専門分野の確立が目標になります。1人で成果を出す段階から、周りを巻き込んで大きな成果を出す段階への移行期です。
- 会社員エンジニアなら: チームのサブリーダーを担当する、設計からリリースまで一通り主導する、専門分野を1つ確立する
- フリーランスエンジニアなら: 要件定義や設計から入れる案件を取る、単価の高い専門領域に絞る、元請けに近いポジションを狙う
7年目以降の目標設定の具体例
7年目以降は、スペシャリストとして専門を深めるか、マネジメントに進むかの方向を定める段階です。自分の強みと働き方の希望から、どちらに進むかを決めていきます。
- 会社員エンジニアなら: 専門分野の深化かプロジェクトマネージャーかを選ぶ、技術選定や採用に関わる
- フリーランスエンジニアなら: 受ける案件を選べる状態を作る、単価が一定以上の案件だけ受ける、特定領域の第一人者を目指す
ここまで見てきた目標を実現するには、土台となるスキルが欠かせません。
ITエンジニアの目標設定|会社員とフリーランスで何が変わるか

会社員とフリーランスでは、目標を評価する相手が違うため、意識すべき点も変わります。同じ年目でも、置かれた立場に合わせて目標の立て方を選ぶことが大切です。
会社員エンジニア(システム開発)の目標設定で意識すること
会社員のシステム開発では、会社の評価制度と半期ごとの目標に沿って設定するのが基本です。
自分のやりたいことだけでなく、チームや会社が目指す方向と紐づけると、評価にもつながりやすくなります。担当しているプロジェクトの目標を、自分の目標に落とし込むイメージです。
フリーランスエンジニアの目標設定で意識すること
フリーランスでは、案件の数と単価、専門領域の絞り込みが目標の中心になります。
会社の評価制度がない分、収入や受注件数といった数字を自分で目標に据える必要があります。
目標達成のためにエンジニアが行うこと

目標を決めたら、学習とアウトプットを日々の行動に落とし込むのが達成への近道です。計画だけが先走り、スキルが追いつかないまま倒れてしまうのを防ぎましょう。
学習とアウトプットを継続する
インプットした知識は、手を動かして初めて自分のものになります。作ったものをポートフォリオにまとめたり、学んだことを発信したりすると、理解度も伝わりやすくなります。
目標を持ち続けることが、学習を続ける力にもなります。弊スクールの卒業生の中にも、フリーランスエンジニアになるという目標を掲げ続けたことで、1日8〜10時間の学習を続けられたという方がいます(参考: 挫折を乗り越えてフリーランスエンジニアになった事例)。
体系的に学び直す環境を活用する
目標はあっても、独学ではスキルの土台が追いつかず、実装で手が止まってしまうことがあります。無料カウンセリングに来ていただく方の中でも、独学で詰まって次の一歩に迷うという声は多く聞かれます。
そんなときは、体系立てて学べる環境に切り替えると、目標とスキルの差を埋めやすくなります。1人で抱え込まず、質問できる相手やロードマップのある学び方を選ぶと、手が止まる時間を減らせます。自分に合ったプログラミングスクールを選ぶのも選択肢の一つです。
よくある質問
評価面談で使う目標の書き方に迷ったときはどうすればいい?
会社の目標や担当している業務と紐づけて、数値と期限を入れた形にすると書きやすくなります。たとえば「次の半期で決済機能の開発を担当し、レビュー指摘を前回より2割減らす」のような例文を1つ用意しておくと、面談でも説明しやすくなります。「頑張る」といった抽象的な言葉のままにせず、後から達成できたか判定できる具体的な目標に落とし込むのがポイントです。
目標がどうしても思いつかないときはどうすればいい?
身近なロールモデルを起点にすると考えやすくなります。1〜2年上の先輩など、少し先を行く人が何をできるかを書き出し、今の自分との差を目標にします。この記事の年目別の具体例をたたき台にして、自分の担当業務に置き換えるのも手です。まずは1つだけ決めて動き出し、1か月ごとに見直していけば十分です。
まとめ
年目に応じて目標を数値と期限で描けるかどうかが、行動に移せるかどうかの分かれ目です。具体例で見たとおり、会社員は評価制度や担当する工程、フリーランスは案件数や単価が目標の中心になります。
大切なのは、高すぎない現実的な目標にして、達成の成功体験を積み重ねることです。まずは自分の年目に合った目標を1つ決めて動き出してみましょう。






