育休中に副業して、いくらまで稼いだら給付金が止まるのか不安になりますよね。この記事では、月給別にいくらまで稼げるかの目安と、給付金を止めない条件・確定申告の注意点まで、ご紹介します。
育休中の副業いくらまで稼げるか:月給別シミュレーション早見表
育休中の副業でいくらまで稼げるかは、月10日・80時間以内に収め、育児休業給付金と副業収入の合計が育休前の月給の8割以内なら、給付金は止まりません。これが上限の目安です。まず自分の月給に近いケースを見て、おおよその金額をつかんでください。
なお、ここで挙げる数値は制度上の目安で、計算の前提や最新の要件は変わることがあります。実際に動く前に、最新の条件をハローワーク等で確認するのが安全です。
月給20万円〜35万円のケース別:育休中にいくらまで副業できる上限額
下の表は、育休前の月給ごとに「副業で稼いでよい上限額」のおおよその目安です。育休開始から6ヶ月以内(給付率67%)と6ヶ月後(給付率50%)で上限が変わります。
| 育休前の月給 | 6ヶ月以内の上限目安 | 6ヶ月後の上限目安 |
| 20万円 | 約2.6万円 | 約6.0万円 |
| 25万円 | 約3.3万円 | 約7.5万円 |
| 30万円 | 約3.9万円 | 約9.0万円 |
| 35万円 | 約4.6万円 | 約10.5万円 |
※ この上限額は、給付金が1円も減らされない範囲の目安です。これを超えても直ちに不支給になるわけではなく、給付金と副業収入の合計が育休前月給の8割に達するまでは、超えた分が減額されつつ支給されます(減額・停止のルールの出典は後述の「3つのルール」に記載)。上限額・支給率・閾値は制度改定で変わるため、最新の数値はハローワーク等で確認してください。
早見表の見方と自分の上限額を計算する3ステップ
自分の正確な上限額は、次の3ステップで出せます。
- 育休前の月給を確認する: 給付金の計算のもとになる「休業開始時賃金」の月額をおさえます。
- 今の給付率をかける: 育休開始6ヶ月以内なら67%、6ヶ月後なら50%をかけて、今もらっている給付金の額を出します。
- 月給の8割から給付金を引く: 月給の80%から給付金を引いた残りが、副業で稼いでよい上限の目安です。
たとえば月給25万円で6ヶ月以内なら、給付金は約16.7万円。8割の20万円から引くと約3.3万円が上限の目安です。この上限を超えても即ゼロにはならず、合計が8割に達するまでは減額されながら支給されるのが分かれ目になります。
給付金が止まらない3つのルールを理解する

育休中の副業で給付金を止めないための条件は3つある。就業日数・就業時間・収入合計の上限をすべて守ることが必要だ。育休中の副業で給付金が止まらないかどうかは、就業日数・就業時間・8割ルールの3つの条件で決まります。早見表の金額は、このうち8割ルールから計算したものです。
就業日数は月10日以下に収める
就業日数は、支給対象期間(1ヶ月単位)で月10日以下に収めるのが基本ルールです。月10日を超えて働くと、それだけで給付金が支給されない扱いになることがあります。単発のアルバイトやスポット就労も、雇用契約で働いた日は就業日数に数えます。日数を数え間違えないよう、働いた日をカレンダーで記録しておくと安心です。
就業時間は月80時間以下が目安
就業日数が10日を超える月でも、就業時間が月80時間以下なら支給対象になるとされています。判定は「月10日以下」または「月80時間以下」のどちらかを満たすかで見られます。在宅の副業で働く時間が読みづらいときは、作業時間を記録しておくと、後でハローワークに申告するときに困りません。
給付金と副業収入の合計が育休前月給の80%を超えると停止
日数・時間の条件を満たしても、給付金と副業収入の合計が育休前月給の80%に達すると、給付金は支給されなくなります。減額は早見表の上限額(67%期は賃金の13%、50%期は30%)を超えたあたりから始まり、合計が8割に達したところで支給が止まる、という2段階で動きます。早見表の上限額は、この減額が始まらない範囲で計算した目安です。具体的な閾値や計算式は最新版をハローワーク等で確認してください(出典: 厚生労働省 育児休業期間中の就業に関する取扱い(LL291001保02))。
育休開始から6ヶ月で副業の上限額が変わる仕組み

育休6ヶ月は給付金の給付率が変わる分岐点。6ヶ月を境に副業でいくらまで稼げるかの上限が大きく変わる。育休開始から6ヶ月を境に、給付率が67%から50%に下がる代わりに、副業で稼いでよい上限額は上がります。早見表で6ヶ月以内と6ヶ月後の数字が違うのは、この給付率の切り替えが理由です。
育休開始6ヶ月以内:給付率67%のときの上限計算
育休開始から6ヶ月以内は、給付金が育休前月給の67%支給されるとされています。月給25万円なら給付金は約16.7万円。月給の8割(20万円)からこれを引くと、副業で稼いでよいのは約3.3万円が目安です。給付率が高い時期は、副業に使える枠が小さいのが特徴です。
育休開始6ヶ月後:給付率が50%に下がると副業で稼げる余地が変わる理由
6ヶ月を過ぎると、給付率は50%に下がるとされています。月給25万円なら給付金は約12.5万円に減りますが、その分、月給の8割(20万円)までの差が広がるため、副業で稼いでよい枠は約7.5万円まで増えます。給付金が減る後半ほど、副業に使える枠は広がるわけです。同じ月給でも時期で上限が動く点をおさえておきましょう。
雇用契約でも業務委託でも就業日数はカウントされる

副業の形態が雇用契約か業務委託かにかかわらず、働いた日数・時間は就業日数のカウント対象として見ておくのが安全です。「業務委託なら日数に数えないから多く働ける」と早合点すると、知らぬ間に上限を超えて給付金を止められることがあります。
雇用契約の副業(アルバイト・パート等)の扱い
アルバイト・パート・単発バイトのように雇用契約を結んで働く副業は、働いた日が就業日数にそのまま数えられます。月10日・80時間のルールが直接かかるため、シフトの入れすぎに注意が必要です。給与として受け取るため、確定申告の要否は業務委託の場合とは判定の基準が異なります(この後の「確定申告が必要になる条件」で説明します)。
業務委託・フリーランス収入の扱い
クラウドソーシングのライティングやプログラミングのように業務委託で受ける仕事も、雇用契約と同じく就業日数・時間にカウントされうるものとして見ておくのが安全です。雇用関係に基づかない就労の扱いは制度上の明確な定めがなく、ハローワークの窓口で判断が分かれることがありますが、雇用契約と業務委託を区別する根拠はないため、含めて数えておくほうが安全です。雇用形態にかかわらず月10日・80時間の範囲に収め、業務委託で副業するなら必ず管轄のハローワークに確認してください。なお形態が業務委託でも、所得が年間20万円を超えれば確定申告は必要です。
育休中の副業がバレる仕組みと住民税の対策

育休中の副業が会社に知られる主な経路は、副業所得に応じて住民税の額が変わり、その通知が会社に届くことです。仕組みを正しく理解しておきましょう。
住民税の更新で副業収入がわかるメカニズム
副業所得を確定申告すると、その分が住民税の計算に反映されて住民税額が増えます。会社員の住民税は給与から天引き(特別徴収)されるのが一般的なので、会社に届く住民税額が本業の給与だけでは説明できない金額になると、担当者が気づくことがあります。これが副業を知られる典型的な流れです。
業務委託・雑所得なら住民税を分けられる場合がある
副業が業務委託や雑所得の場合、確定申告のときその分の住民税を「普通徴収」にすると、自分で納付する形になり、会社への通知に乗らないことがあります。確定申告書の住民税の納付方法欄で「自分で納付」を選ぶ形です。ただしアルバイト・パートなどの給与所得は原則として特別徴収のため、普通徴収を選べないことが多い点に注意してください(普通徴収を選べるのは業務委託など給与以外の所得が中心で、運用は自治体によっても異なります)。あわせて、育休中の就業日数や賃金はハローワークへの申告義務があるため、隠すのではなく正しく申告したうえで会社への通知だけを分ける、という整理で考えるのが安全です。
育休中の副業で確定申告が必要になる条件

育休中の副業では、業務委託やフリーランスで得た所得(給与以外の所得)が年間20万円を超えると確定申告が必要になります。育児休業給付金は非課税なので、この20万円の判定には含めません。
給与以外の副業所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要
会社員の副業では、業務委託やフリーランスなどで得た所得(給与以外の所得)の合計が年間20万円を超えると確定申告が必要とされています。ここでいう所得は「収入から経費を引いた額」で、育児休業給付金は非課税のため合算しません。アルバイトやパートのように給与として受け取る副業は判定の基準が異なるため、自分のケースは国税庁の案内や税務署で確認してください。20万円以下でも住民税の申告は別途必要になる場合があります(出典: 国税庁 給与所得者で確定申告が必要な人)。
副業の受け取り方では申告義務は変わらない
確定申告が必要かどうかは、お金の受け取り方ではなく所得が生じたかどうかで決まります。手渡し・銀行振込・電子マネーのいずれで受け取っても、申告義務は変わりません。「手渡しだから申告しなくていい」という理解は誤りです。ただし、業務委託(雑所得・事業所得)かアルバイト(給与所得)かで20万円の判定方法が変わるため、迷うときは税務署に確認すると確実です(出典: 国税庁 確定申告)。
育休中に専門スキルをつけると選択肢が広がる
育休中にまとまった時間が取れるなら、すぐに収入になる副業だけでなく、復職後や将来にも活きるスキルが身につく副業にも目を向けると、長い目で見て得られるものは大きくなります。育休という時間の使い方として、ここは見落とされがちな視点です。
育休後にも活きるスキルが残る副業を選ぶ考え方
データ入力やハンドメイドのような副業は、すぐ始められる反面、時間単価が上がりにくく、続けても手元にスキルが残りにくい面があります。一方、プログラミングやWeb制作のようにスキルが身につく副業は、最初の習得に時間はかかりますが、覚えた分だけ単価も仕事の幅も広がります。実際、デザインやライティングの副業で単価の低さに行き詰まり、プログラミングに切り替える人は少なくありません。育休という限られた時間を、スキルに投資するという選び方もあります。
育休中にプログラミングを学んで将来の選択肢を広げたい方は、COACHTECH のサポート内容を見てみるのもおすすめです。
育休中からプログラミングを始めて在宅の継続案件につなげた事例
育休中の学習は、復職後の働き方を変える起点にもなります。弊スクールの卒業生でも、育児休業中に独学でプログラミングを学び始め、卒業のタイミングで在宅の継続案件を得て、育児と両立しながらフルリモートで働いている方がいます(参考: 営業職から2児の母が在宅エンジニアになった事例)。子どもが保育園にいる日中に集中し、夜に再開する働き方ができるのも、在宅で完結する仕事ならではです。育休中に学習を進め、案件で実績を作っておくと、復職後の選択肢が広がります。
よくある質問
Q1. タイミーや単発バイトをすると育児休業給付金に影響しますか?
影響する可能性があります。タイミーのような単発・スポット就労でも、雇用契約を結んで働く場合は就業日数にカウントされるため、月10日・80時間のルールに含めて数える必要があります。複数の単発バイトを掛け持ちすると、合計の日数や時間が上限を超えやすくなる点に注意してください。働いた日と時間を記録し、心配なときは事前にハローワークに確認しておくと安心です。
まとめ
育休中の副業は、月10日・80時間以内に収め、給付金と副業収入の合計が育休前月給の8割以内なら、給付金を止めずに稼げます。育休開始6ヶ月を境に上限額が変わる点と、業務委託などの所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要な点もあわせておさえておきましょう。





